新潟ブログポータル!LogPort
新潟ブログポータル!LogPort
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 0人
プロフィール
万理

2014年10月11日

天声人語」: 朝日新聞デジタル

子どものころに何度も聞いた流行歌は、いまも耳から離れない. 8月に自殺した藤圭子さんの「夢は夜ひらく」もそうだ. ♪夜咲くネオンは嘘(うそ)の花 夜飛ぶ蝶々(ちょうちょ)も嘘の花... . 倦怠(けんたい)という言葉を知らぬまま倦怠感を刷り込まれた記憶がある▼その歌を「怨歌(えんか)」と称され、「陰」のイメージの濃い藤さんは実は冷徹なプロ意識の持ち主だった. 作家の沢木耕太郎さんの近刊『流星(りゅうせい)ひとつ』で知り、感銘を受けた. 79年にいったん引退を表明した直後のインタビューの記録である▼藤さんはふだんから自分の声を「貯(た)めて」いた. 「人とおしゃべりする声があったら、歌う声に残しておきたかったから」だ. だから周りからは無口だと思われた. サッカーユニフォーム それほど大切にしていた声をあるとき、ある理由で失うことになる▼聴衆は気にとめなくても、本人には別人の声としか思えなかった. 「喉(のど)に声が一度引っ掛かって、それからようやく出ていくとこ」が美点だったのに、引っ掛かりがなくなり、声が澄んでしまったのだ. それから5年は何とか歌ったが、限界がきた▼自分の力量を分析する醒(さ)めきった目に驚く. ひとたび頂上に登った者は、転げ落ちるか、低くてもいいから別の頂に跳び移るしかない. ゆっくり降りるなんてことはできない. そう考えた藤さんはどこかに跳び移ろうとしたのだが... ▼昨今、忘年会の巷(ちまた)で怨歌を耳にすることはあまりない. 沢木さんによる手向けの花を味読しつつ、藤さんの気だるい歌声を思い出すことにする. トッズから日本限定「シグネチャー サクラ


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。